起業家が自暴自棄になる (なっている) サインは何ですか?
コラムです。あなたの人生にとってほんの少しでも、良いスパイスになれば嬉しいなと思います。このコラムは【しがらみなし】で書きます。起業する人、社長さんに必要であれば【タブーな話】もします。ご了承のうえ、お読みいただけると幸いです。
起業家が自暴自棄になる (なっている) サインは何ですか?
というQuoraでの質問に回答させてもらいました

いくつもあると思います。ここではその中で2つ、提示させてもらいますね。
私がお手伝いすることの多い、従業員20人未満の中小企業のケースを頭に思い浮かべながら書かせてもらいます。
①誰も、何も信じられない、性悪説バリバリの雰囲気
起業して直面するのは、努力が報われないことや、従業員・取引先といった「人」から裏切られるといった現実です。その現実の出現回数や強さは異なりますが、起業した人で、一度も感じたことのない人は稀有だと思います。
・家族のように想い、手塩をかけて育てた従業員が、いともあっさりと退職してゆく。
・〃従業員が、会社を裏切り、売上を着服、あるいは機密を漏洩する。
・〃従業員が、ある日突然、労使問題の相手方当事者になる。
・信じて任せた協力事業者が手抜きの仕事をしていたことが判明する。
・親切そうな顔をしながら提案された契約で、結んだら騙されていることが判明する。
・あなたは素晴らしい、尊敬すべき人だ!と称賛してくれていた人が、資金繰りが悪い時期、悪態ついて去ってゆく
こういう経験を通じて、社長の中には、誰も何も信じられない、性悪説バリバリの思考回路に陥る人がたくさんいます。
従業員、取引先は認めないといけない、でも自分のことは誰も認めてくれない、リスクも債務も、全部自分が引き受けなければならない。
会社の業績が悪くなると、従業員の給与は労働法があるので下げるわけにはいかない。仕方ないから、自分の役員報酬を下げる。個人資産を処分する。
こういう経験を通じて、社長の中には、誰も何も信じられない、性悪説バリバリの思考回路に陥る人がたくさんいます。
従業員との関係でももちろん、ひどいときは初めて話す人にもわかるくらいに、不信感バリバリの雰囲気が伝わってくる。
まあ、やってられませんわね。
私も同じようなことたくさんあったので、気持ちは痛いほどわかります。
自暴自棄になりますよね当然。
これを乗り越えられるかどうかで、会社が継続するかが分かれます。
②無関心と、何もしない惰性の日々
無関心、何もしない惰性の日々を送る。前述の「誰も何も信じられない、性悪説バリバリの思考回路」に陥るケースとは別にこれが考えられます。
諦(あきら)めの心境です。
経営の現実とともに
・仕事には飽きた。
・何やっても報われない。
そうなると、事業そのものに無関心。何もしない。
PDCA(計画・実行・検証・対策)のいずれもしない。
ただただ、日々、流れてゆくだけ。
社長が従業員や取引先に
「あー、この人、やる気ねぇなー」
と感じさせるのであれば、立派なサインです。
新しい取り組みは皆無。
ただただ、既存の取引先との取引に終始。
といっても、既存取引先の保全活動もしない。
これは、やる気がある時期に、売上をあげる、実務(製造、制作、納品、債権回収等)について、しっかりと仕組を構築しておれば乗り切れます。
でも、これらの仕組がないと、長く持ちません。
①②ともに、社長の多くが通る道だと私は思います。
幸運にも、通らないで済む良い人もいますけどね。
稀に拝見しますが、ほんと幸せだと思います。
どんな現実にも左右されない、ポジティブシンキング?
生まれ持っての性格?
この理由を突き詰めると面白そうですね。
あれ。。最後、蛇足になりましたが「起業家が自暴自棄になる (なっている) サインは何ですか?」の回答としては以上です。
追伸)
社長さん、あなたは頑張ってる。大丈夫。戻ってきなさい。さ、コーヒーでも飲んで。